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少年期のいじめの境遇から一念発起~

まさるは田舎の道場主ー30-練習開始

 祖父は道場開きに感動

弓道場の道場開きも無事に済み、前園先生と中村さんは着物の姿のまま、ダイニングの椅子に腰を下ろした。香織さんが、お疲れ様ですコーヒーにしますか?と声を掛けた。中村さんが
「ダメダメ、置物汚しそうだからぁ~」と、立ち上がる。彩音さんが「先生汗を流して頂いても、十分時間が有りますが古川でお食事しますか?」と聞く。
「そうだね、着物は慣れて居るけどやはり疲れるわね、ナルちゃんも温泉に浸かろうか?」と、声を掛ける。中村さんは「わたし何にもしていないのに、疲れるのは可笑しいよね」と、疲れた顔だ。
「先生、温泉に浸かって汗を流してあげましょう~」と、立ち上がりお部屋に向かう。

そこへ祖父が来て、彩音さんに声を掛けた。

「古川に戻る用事が有るので、バスで行くから一緒に行くか?」と、言いながら
「この間の駅前の寿司屋でランチして、お送りしようか?」小さい声で
「お礼をしようと、造ったんだ」と、のし袋2枚を彩音さんに渡す。「これは、私たちの仕事ですから」と、断ると
「いやぁ~わしの気持ちだから気にしなくて良いんだよ、先生の厳粛な儀式に感動したお礼だよ、わしが出すより彩音ちゃんが出して方が、格好着くよ」と、押し付けた。

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桜も過ぎ八重桜が道場開きを祝福する(^^♪

 まさるは柔道場で指導開始

まさるは、武道場で学生の経験者と話し合っていた。
「今日は、お疲れ様です、こっちの道場は未だ道場開きは遣って居ませんが、経験のある方は受け身でも準備運動でも良いですから、使ってください。まだ使用ルール等は決めて居ませんが、常識程度に換気とか戸締りとか、軽い掃除は自主的に遣ってください」
「これは強制されてやると、気分を害す人も居ますので、出来る範囲で結構です」と、言ったところへ彩音さんが顔を出した。
「じゃ~体を動かしてください」と、入り口に来た。「お爺様が、先生方にお礼を出してくれと言って、これを造って呉れたんです」と、チョット大きめ封筒を出した。
「また、気を使って呉れたんだ、僕も作って有ったんだが、恐らく額が違うだろうな、さっき古川に帰ると言って居たが、バスならみな乗れそうだね」と、言い
「それでは、お爺さんのを渡して下さい、僕も行った方が良いのかなぁ」と、道場を見る。学生が、柔道着を付けたのが3人程で、残りの4~5人は授業で使ったようなトレーナーの様な運動着で、受け身を遣って居る。
「この連中を初日から自主練習とは云えないのでの、様子を見ています、見送りは彩音さんお願いして良いですか?」と、彩音さんの顔をみる。
「そうですね、私も残って汗を流したいのですが、送って行かなかったらあの二人に何を言われる知れないので、古川に行ってきます、お爺様がこの間の寿司屋でランチを考えて居られるのですが、残って居る関係者に包んで貰ってきます」と、離れる。

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斉藤こずえさん的貼り特訓

弓道場では、斉藤さんが道着に着替え、廊下と射場の間の作業場で、弓道希望者4~5人集めて何か指導していた。先ほど、手鍋を持ってコンロを貸してくださいとキッチンに行ったが、的貼りを教えているようだ。弓道場開きが終わった直後に、用具入れの物置の説明したが、もう実践している。
「的紙は、これ一枚貼るだけですが中々コツが有るのです。先ほどの、矢渡しの儀で前園先生が皆中しましたが、中々いい音でポ~ンと澄んだ音がしたでしょう」
「あれは、的貼りに細心の注意で、貼って有ったからです、射手の心をくすぐるような、的を張りましょう」と、教場に居る雰囲気だ。
彩音さんが、傍に行きかけたが声が聞こえたので、射場に入り片づけに入る。
斉藤さんは、充分道場を仕切って呉れそうだ。

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かすみ的は白黒の的だが、規定を見ると可なり厳格な、モノだった(^^♪参照:Wikipedia

的中音にも気を配る

「的貼りに手を抜くと、矢が真ん中に中っても、ボソッという鈍い音がする道場も有ります、皆さんが育った高校の道場を、思い出してください」
「どこの道場でも、的貼りは新入部員の仕事で、最初は師匠や先輩が教えてくれますが、毎回チェックする人は立ち会わないでしょう」
「的貼りは、3~4回は古い的紙を剥がさず、その上に糊を付けて貼ります、さっきボソッと音がすると言いましたが、それは5回も10回も重ねて貼ると厚みが出て、ボール紙の様な的になって、結構重くなり音も悪くなります」
「4回くらい張り替えたら、この新しい的と同じように古い部分は全部剥がして、新聞紙で下張りしてください。新聞紙を的紙より五ミリから十ミリくら小さく切ってください、貼り方がうまい場合は必要ないのですが、下張りとして新聞紙のしわの無い部分を下張りに貼り、それが乾いてから、的紙を貼ります。従って的紙を貼るのは次回新聞紙が乾いてから貼ります」

「今日は、新聞紙を切って裏張りに貼って、ここへ並べて終わります、次回の手順を話して置きます、彩音先生が教えるかも知れませんが、殆ど同じだと思いますので、聞いて置いて下さい」
「いま貼った新聞紙ですが、この表側に霧を掛けて置きます、障子を貼った経験のある人は分かるでしょが、紙を濡らすと弱くなりますが、乾く過程で表面の張力は張って、ピ~ンとなります」

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先生たちも、温泉に入り着換えて玄関のロビーで立ち話をしていた。
表に車が停まって、「古川行きの方はどうぞ!」と、豊さんが声お掛けてきた。
男女の学生たちが、玄関の外に向かい合って並び
「前園先生、中村先生有難うございました」と、大きな声を揃えて、挨拶。
「ありがとう、男子学生が居ると、雰囲気が違うねぇ」と、前園先生嬉しそうだ。

「まるで、キャンパス内のクラブみたいだね、彩ちゃん楽しくなるねぇ」と中村さんが羨ましそうな顔で、肘をつつく。
「わたし、先生方を送ってきますから、斉藤先生のいう事聞いてお稽古してね」と、学生たちに話、斉藤さんの顔を向けて、会釈する。
「おぉ~学生さんたちに見送られるとは、気分が違うなぁ」と、祖父も続いて乗り込む
「お爺ちゃん、お土産忘れないでね」と、香織さんが念を押す。祖父は
「あれっ何だったけ~」と、とぼけている。前園先生が、建物を振り向きながら
「後1週間くらい、逗留しようかなぁ~」と、未練がましいまなざしで、呟く。
「先生、そんなことしたら学長がカンカンに怒りますよ」と、秘書の中村さんが抑える
先生は、よほど居心地が良かったのだろう。柏木のみんなは顔を見合わせている。
豊さんの運転する柏木工業の中型バスが、軽くクラクッションを鳴らして動きだした。


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