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少年期のいじめの境遇から一念発起~

挫ける心を叱咤して-7-山の出会いも大事な修練

 【ブログのバージョンアップで改訂版です】

ヤマ小屋のルール

信さんに念を押されたのが
「山小屋は出来るだけ早い時間に入るように」と、言われ
「予約の入っている登山者は、到着するまで気を遣うんだよね」と、ご自分の職業上の本音をポロリとこぼす。
「今の、日の出は5:50で、入りが17:50位だから、これを目安にペース配分を考えると好いですよ」
「宿泊予定の山小屋は、私の知り合いばかりなので、電話を入れておきますが好いですか?」と、念を押し電話して置いて安心したいらしい
「よろしくお願いします、いろいろお世話をして頂き申し訳ありません」と、挨拶。
「いや~まさるさんの登山デビューを失敗させたくないので、それに住職は親以上の存在で、その親友のお孫さんが、まさるさんですから思わず力が入りますよ!」と笑う。
一般の登山客以上の特別扱いで、送り出してくれた。

 

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尾根筋の下に登山道があり柔らかい地面がえぐられた様に凹んで木の根が可哀そうだ
森林限界が切れそうだ

塔ノ岳を目前にした、木ノ又小屋を過ぎたルートの右側に、フラットで開けたところが見えた。日没が17:50頃なので十分に時間がある。登山者が途切れたところで、素早く道を外す。ザックを下すと、背中がホット軽くなる。軽めに設定したが、食品やツールが重かった。靴も脱ぎ素足で電車の中で履い居たスニーカーを履き、ザックを開けてみる。結構無駄なものがある、裏付きのシートを広げて並べながら点検、こんなことは山小屋では出来ない話だが、まさるのプランではこのことは想定内だ、一応チェックした。最悪一週間の山籠もりを覚悟していたが、プラン変更で山小屋泊りとなり、ザックの中身が多く感じる。

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ストレッチで体をほぐす

ザックに詰めなおし、気が静まった処でシートの真ん中に結跏趺坐の形で目を細めた。まだ日が高いが1500メートル近い高山では心地よい風が頬をなでる。最初は夢想に徹しようと思ったが、初日の山登りの興奮が残っているのか、一日の行程が頭を離れない。
それに誰かに覗かれている気配を感じる。目を細く開け、自然な形で遠くかすむ山並みをみて、まさるから右前方に誰かいるようだ。登山道を外れているが、踏み固められて道のように下草や笹竹が薄くなっている先に、登山者とは雰囲気が違う男性が動き出した。

山の中でも誰かが居る

「やぁ~ごめんなさい山小屋の斎藤といいます」と、軽く頭を下げながら登ってきた。
「いえ、私のほうが場違いの事をして申し訳ありません」と、立ち上がって丁寧に頭を下げて謝った。
「珍しくて、少し見とれてしまいましたよ、今頃の若い人に希少な方ですよ」と、褒めちぎる。

「褒められるほど年期も入ってないし、集中できていなかったんですよ」と、照れた。
「邪魔者が、覗いていたしね!」
「いや~違うんです、思うところがあって尾根筋を走破して、半分くらいはこの様な自然で静かの場所で、修行をなぞって見るつもりです」と正直に話す。この方も信さんのように信頼感が持てた。

まさるに興味がある様だ

「お坊さんには見えないが、体は鍛えられてるし、あっそうか合氣道の稽古ですね」
「いや~ 分かってしまいましたか、そうです、3年ほど道場でやってきましたが、高校を卒業した区切りにどれくらい耐えられるか、やってみようと思い立ちまして、今朝広沢寺温泉から出発し、上の山荘に今晩予約したんです」

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信頼できる訪問者

「な~るほど、信ちゃんの所から出てきたのですか、元気でしたか?」
「はい、ご存知でしたか、夕べ私のプランをみて驚き、住職と信さんに全面的に見直していただき、各ヤマ小屋に予約まで入れて頂きました」
「彼は、あの通り面倒見が良いので、地元で信頼されているんですよ、坊さんは旅館に来ていたの?」
「私の祖父が住職のお友達で、挨拶に行ったら信さんのアドバイスで見直したほうが安心だと言うことになりまして」
「あぁそうでしたか、どの辺まで歩くの?」
「はい 大山から丹沢の縦走を考え、直線的に真っすぐ行きますと言ったら、とんでもないと呆れられました」
「それは、見過せないでしょうね、これくらい標高があればこの通り雑木も笹もまばらだが、下のほうが厄介で鹿も多くて電気柵もあったでしょう」

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尾根の樹木は根がむき出しになって可哀そうだ


「そうですね、ここは初めてでしたが奥多摩で、登山道を月に2回くらい往復4時間くらい、足慣らしの積りで歩いて居たのですが、ここの方が厳しいですね」
「ここは、雑木の根が登山道にむきだした所と、梯子敷きの道は歩き辛い、コースを外すと歩きやすいが、電気柵が有ったり~日陰部分には3月初めの雪が残っていますから気を付けてください、あっつ御免んなさい、思わず話し込んで邪魔しましたね」
「いあ~斎藤さんにお会いして、瞑想より有意義な時間を頂きました、有難うございました、わたし名前を言っていませんでしたが横浜の柏木まさるといいます」
「私も、初めての人とこんなに楽しく話せたことが、暫くぶりです~お気を付けて良い縦走になることお祈りしていますよ」

「楽しかったです、ありがとうございます!」と、礼をした。父と同じくらいの年だろうが、背筋をまっすぐしてサッサッと歩き出し、10歩くらい歩いて振り返り軽く会釈をしながら手を振って、登山道に出て下って行った。


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