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少年期のいじめの境遇から一念発起~

挫ける心を叱咤して-2-本音で話せた

【ブログのバージョン変更で改訂版です】

 まさるの再起

 福岡から戻ったまさるが、少し回復したが対人関係が苦手なままだ。 横浜の中学に転向し、高校進学を決める時期になったが、本人も家族も全くそのことには触れず、気まずい時期でもあった。 当時の生活は、週に2日くらいしか登校せず、2日でも3日でも閉じこもっている引きこもりで、登校しても級友と話すのが怖いというか、他人とは極力接しない方法だけを考えて行動していた。

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サンパラソルは情熱的に咲いて呉れます

 授業は、聞いているだけで内容的には理解でき、試験があれば平均点以上は取れた。教師も親から聞いているのか、強制的なことは言わず生徒たちも、当たらず触らずという雰囲気で、博多の級友とは違って(本当にやるべきことだけをキチンと伝えてくれる)そんな待遇で過ごした。 体育関係は、少し太り気味で筋力がなく、教科の実習には参加しなかった。中学生になり思慮思考も安定してきたが、両親には話しかけることは無く、質問されて返事をするが自分の考えは一切話さず、依怙地に見える。 自分の部屋では、学習の進捗に合わして、教科書で予習の形でチェック、姉が使って居た参考書などで、毎日通学しなくとも平均点以上の点数が取れた。

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この辺の抜かりなさは、博多でのイジメの学習効果?か、相手の行動を予知する能力が備わったのかもしれない。 常に孤独な行動で、イジメを回避しようとその場の空気(KY)を読んで自衛しようとしたが、人数が7~8人もいるので、必ずワナにはまる日々だった。下校しても、ほとんど話さず6歳上の姉がいるのだが、博多でも神奈川に戻っても、
「まさるの気持ちを大事にしなさい」と、言いながら、両親の間に入って取り持ってくれた。 当時の教科書や辞書・参考書も、そのまままさるの部屋に残してくれた。今は都内大学で、大学院で法律を学んでいるが、まさるの、行動には一切干渉せず、時々メールで情報交換して静かに見守って呉れていた。

人生経験の深さ

そんな明るくない家庭環境を心配した、母親の父(まさるの祖父)が遊びに来た。居間のソファに掛けて、まさるに
「どうだ、元気そうじゃないか?」と、話しかけてきた。 まさるは、祖父と話すのは5~6歳のころディズニーランドに行った時以来だ。
「特に調子は悪くないです!」と、ぶっきらぼうに返事をした。 まだ人間恐怖症の片鱗があるらしく、笑顔にもならない。そこから離れようと立ち上がって自分の部屋に行こうとすると、祖父も一緒に立ち上がった。
「まさるとは幼稚園以来だから、爺さんの話し相手になってくれるかい?」と、笑顔でまさるの顔を覗き込む。 まさるも、祖父の笑顔を見ると何となく安心した気持ちになり「あぁ~良いですよ」と、階段を昇り自室のドアを開けた。 少し暗いので窓のカーテンを引いて、外気も入れた。
「中々いい部屋じゃないか、綺麗にしているし男の子の部屋にしては片付いているな」と、眺め回している。 祖父に自分の椅子をすすめ、自分はベッドの端に座る。

信頼関係

祖父は、まさるの真正面に椅子をずらして
「じつは、まさるが福岡で遭遇した災難について、千尋から何度か相談を受けていたんだが時間が取れなくてな」
「この間、役所を定年になり、やっと自由に動けるようになったんだ」と、話だす。 まさるは、最近大人と向き合って話して居ないことに気づいた。祖父は、特別話が有るわけでもなく、雑談で
「読書は好きかい?」と聞くので、
「えっ」と声が詰まってしまった。そういえばタブレットスマホだけで、活字の紙の本は読んで居なかった。 祖父は、チョット見回しただけで状況を認識したらしい。 本棚には、参考書や教科書と雑誌程度しか並んでいない。
「そうですね、紙の本は読んで居ませんね」と素直に話す。

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読書を進める祖父

「何でもいいわけじゃないが、自分の好きなジャンルの本はを多く読んだほうがいいよ」
「その道を極めた人は、それなりに紆余曲折を体験して、何かを成し遂げているんだ」 「まさるも福岡の体験を思い出すのが嫌だろうが、この世の中には良いやつばかりじゃないんだ、悪いやつらがノサバッテいても、それを許すというか黙認しているのも社会の悪癖で、いやな仕組なんだよ」
「ただ、いつまでも野放図にほったらかしたら、世の中が荒んでくるからどかで歯止めをかける必要はあるんだがね」
「まさるは、その体験で遭遇した相手を手本に、自分の方向性を決めればいいんだよ」 「何だか、漠然とした話で申し訳ないが、人は好きなことを極めれば、達成感を得るの普通だ、さらにその先の目標が見え、個人差とその時の生活環境にもよるんだが~」
「スポーツでも、勉学でも武道でも良いが、若い時こそ、そのチャンスだと思うよ」と、まさるにとっては、今まで誰にも聞いた事のない内容の話だった。
「後で、悪さをした連中に会っても、何の感情も沸かない位に自分が大きく成ればいいんだよ」
「これは、体の事ではなく気持ちの問題だが、何かを極める域まで鍛錬すれば、心のゆとりがその人を大きく見せ、特に言葉を発せずとも相手が屈服するようになるそうだ」と、祖父はチョット難しい顔で、話を切った。

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本音を話せる充実感

まさるは、自然な流れで話し出した。
「福岡の小学3年の頃、対人関係が怖くて家に帰っても碌に話が出来なかったんです」 「相手の話は分かるのですが、自分が何をすれば良いのか、他人の指示で善悪の判断もつかずに動いていましたから、中学になって、少しは物事が分かるようになったが、逆に委縮して自主性が無くなったんです」
「福岡では、真剣に自死を考え、いろんな方法を検索していました」 祖父は、静かに頷きながらまさるの顔を、みつめている。

「そんな時、父の転勤の話を母から聞きいた時、”ハット”目が覚めた”ように、周りが見えました、それが何だかは分りませんでしたが、この土地から離れることが出来るんだ!と、飛び上がりたい気持ちでした」
「この連中と、会わずに過ごせる日が来るんだぁ!と、自分的には変わったと思いました」と言った時、祖父の表情が変わった。
「なんだか、話が過去形のような気がするね」と、祖父の表情も緊張したようだ。